結論からいうと下取りと買取に査定額の差が明確にあるということである。車を買う場合とか何かの事情で売却せざるを得ない場合においても損することだけは何としても避けたい人はよく調査をして吟味する必要がある。

そこで、事故車がどのようなことで下取りに影響を及ぼすか、そして定義について述べてみる。

車を買う時点で大概の人は下取りを想定する。実際にいざ下取りに出す段階になって最も気にすることが「事故車は一体全体査定にどの程度インパクトを与えるか?」という点であると思う。具体的にインパクトというのはどういうものなのかを理解しているか否かで大きく左右されてしまうことになる。きちんと調べて理解に努めるべきである。インパクトになる課題は下記の4点であると考える。

1)事故車はどの程度下取り、又は買取に影響を与えているか?

2)事故車とは? その基準は何であるか?

3)事故車は本当に下取りをしてもらえるのか?

4)事故車は下取りと買取において、どちらが得するのか?

この記事の読んでいるあなたが、もし事故の経験を有しているならば、少しでも不安感を和らぐことができればいいかなと思う。

【事故車はどの程度下取り、又は買取に影響を与えているか?】

一口に下取りといっても、いろいろなケースが想定できるが、大きく以下の2点に絞って具体的に述べてみる。

★今この記事を読んでいる時点で、事故を起こして買い替え等を検討しているケース

★過去に事故を起こして修復履歴を有していて、買い替え等を検討しているケース

1)-1 今この記事を読んでいる時点で、事故を起こして買い替え等を検討しているケース

自走出来ないくらいに乗ることが不可能な状態の事故車であれば、結論からいうと下取りに出す事は出来ない、又は廃車手続きの2通りのいずれかである。廃車手続きを依頼する場合は無料で引取をしてくれるが、廃車費用から引取費用を差し引かれることになる。

中には買う費用より少しでも安い修理費用で賄おうとして、何とか修理して・・・と考えるケースもあるが、結構引取のための諸費用が発生することがあり、思わぬ費用高に悩む事も考えられる。従って先に結論を述べたように「下取り」に出すことは出来ない、もしくは「引取費用が無料の廃車手続き」の2通りがより良い方策であると考える。

1)-2 過去に事故を起こして修復履歴を有していて、買い替え等を検討しているケース

過去に事故を起こし修復履歴がある場合は千差万別で査定する業者あるいはディーラーによってまちまちである。そのため、何がどの程度影響するか点では一口に言い表されない。当事者がまめに相見積を取得したりする必要があるものの、下取りに期待を持つことは避けるべきと考える。また、一般的な風評に惑わされないことも重要であろう。

【事故車とは? その基準は何であるか?】

よくある話に、「事故を起こしたので、これは事故車とか」、「ほんの少しドアをどこかに擦っただけなのに、この車は事故車?」等と自分自身で疑問を抱くことが多いのではないか思う。ということに下取り業者或いはディーラーはこの点を突いて、勝手に事故車として査定することがある。特に車の所有者が何も知らない素人でなおさらこの点を突いてくる。十二分留意する事項である。

ごまかされないように、事故車の定義をしっかりと究めることが最も大切である。事故車とは以下に列挙する部品に修理又は交換した場合を事故車という。フレームなどの車の骨格に関する部位、ダッシュパネル等の車操作に関連する必須箇所、ラジエター・コア・サポートに関して何らかの修理又は交換を行った場合の車を事故車と定義しているので、まず下取り又は買取に出す前に自分自身で確認することである。自分で確認している際にどの部品に当たるか否かが分からない場合は日本自動車査定協会が発刊している「修復歴判断基準」を参考にして理解を深めることである。